BIG3だけやっていればいいのか問題に答えます

筋トレ

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3年前、自宅にパワーラックを置いて筋トレを再開した頃の話。

ジム時代の友人に「家トレでもBIG3だけ回しとけば間違いない」と言われて鵜呑みにした自分は、半年間ベンチ・スクワット・デッドリフトの3種目だけを延々と繰り返していました。
重量は確かに伸びた。ベンチは60kgから85kgまで上がりました。
でも鏡の前に立つと、肩は丸くないし腕も細いまま。なんかこう、「重いの挙げてる割に見た目変わらないな…」という違和感だけが残ったんですよね。

あの時の自分に教えてあげたいのが、今日の話。

自分なりの答え:BIG3は土台として最強。でも「それだけ」だと足りない場面が必ず来る。
筋肥合・見た目を変えたい・競技で勝ちたい人は補助種目とアイソレーションを足すべき。逆に時間がない初心者や全身の基礎筋力を底上げしたい人にはBIG3中心で正解だと思います。

BIG3神話、どこまで本当なのか

BIG3だけやっていればいいのか問題に答えます

筋トレ界隈で長年語られてきた「BIG3だけやっとけ」論。
ベンチプレス、スクワット、デッドリフト。
この3種目さえ押さえれば他はいらない、という極論を一度は耳にしたことがあるんじゃないかと思います。

正直に言うと、自分も筋トレを始めて2年目までは完全にBIG3信者でした。
「BIG3の重量を伸ばすことこそ正義」と思い込んでいて、アームカールを丁寧にやっている人を内心バカにしていた時期もあります。
今振り返ると本当に恥ずかしい。

結論から触れておくと、「BIG3だけでOKか?」の答えは 目的とトレ歴による というのが今の自分の見解。
身も蓋もないんですが、これが一番誠実な答えなんですよね。
3年遠回りした自分の経験を踏まえて、以下整理していきます。

目的 BIG3だけで足りるか 足したい種目
全身の基礎筋力UP ほぼ足りる 懸垂・ディップス程度
ボディメイク・筋肥大 足りない アームカール・サイドレイズ・レッグカール等
ダイエット・健康維持 むしろオーバー 有酸素・マシン種目
競技パフォーマンス 足りない クリーン・スナッチ・競技別の動き
姿勢改善・肩こり解消 足りない ローイング系・ローテーターカフ種目

そもそもなぜBIG3が神格化されるのか

まず、BIG3がここまで持ち上げられる理由。
これはちゃんと根拠があります。

BIG3は「コンパウンド種目」と呼ばれる複合関節運動で、1種目で複数の筋群を同時に動員してくれる。
ベンチプレスなら大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋。
スクワットなら大腿四頭筋・ハムストリング・大殿筋・脊柱起立筋。
デッドリフトに至っては、ほぼ全身の後面チェーンが関与します。

そして高重量を扱える点が大きい。
高重量を扱うと機械的刺激(メカニカルテンション)が大きくなり、これは筋肥大の最重要ドライバーのひとつだと言われています。
神経系への刺激も強いので、筋力の伸びも早い。
このあたりのメカニズムはe-ヘルスネット(厚生労働省)でもレジスタンス運動の効果として詳しく解説されています。

つまり「時間対効果」で見たときに、BIG3は確かに優秀。
ここは否定できない事実だと思う。

BIG3だけで足りる人、足りない人

BIG3だけやっていればいいのか問題に答えます

初心者の最初の1年は、BIG3中心で正解

筋トレを始めて間もない人は、はっきり言ってBIG3中心で組んでおけば伸びると思います。
いわゆる「初心者ボーナス」期間は神経系の適応で筋力がぐんぐん上がる時期なので、BIG3のフォームを固めながら重量を追いかけるだけで十分な成長が見込める。

自分の体感だと、再開してから3週間目で停滞っぽい感覚が一度来て、そこから再び伸び始めて半年で体重が72kgから78kgに増え、ベンチは60kg→85kgまで上がりました。
このあたりの変化については最初の3ヶ月で起きる身体の変化でも整理しています。

この時期にアイソレーション種目を足しても正直そこまで差が出ないと思う。
むしろフォームが固まる前に種目を増やすと、どれも中途半端になってケガのリスクが上がる印象。
何から始めるか迷うなら初心者が最初にやるべきメニューを参考にしてほしいです。

中級者以降は、BIG3だけだと必ず頭打ちする

問題はここから。
トレ歴1〜2年を超えてくると、BIG3だけでは鍛えきれない部位がはっきり見えてきます。

具体的に言うと、こういう部位。

  • 三角筋中部(サイドデルト):ベンチでは前部しか入らない
  • 上腕二頭筋:デッドリフトで多少使うものの刺激としては弱い
  • 広背筋下部・僧帽筋中部:引く動作がデッドリフト(下半身寄り)だけだと不足
  • ハムストリング:スクワットでは意外と入らない
  • ふくらはぎ:ほぼノータッチ

肩の丸み、腕のピーク、背中の広がり。
いわゆる「かっこいい身体」を作る要素の多くがBIG3の外側にあるんですよね。
ここに気づかないまま何年もBIG3だけ続けると、「重量は伸びたのに見た目が変わらない」という悲しい事態になる。

自分は3年目あたりでようやくこれに気づいて、慌ててサイドレイズとプルアップを足しました。
そこから3ヶ月くらいで肩幅の見え方が明らかに変わったので、もっと早く気づきたかったというのが正直なところです。

目的別・BIG3との付き合い方

パワーリフター志望なら、BIG3が主役で当然

パワーリフティングの試合で勝ちたい、とにかく重量を追いかけたい。
この目的ならBIG3が主役で迷う必要はないと思います。
補助種目もBIG3の弱点部位を強化するために組むことになる。

ボディメイク目的なら、BIG3は「土台」

見た目重視の人にとって、BIG3は基礎工事みたいなものだと思っています。
家で言うと基礎と骨組み。
ここがしっかりしてないと上物が建たないから絶対必要なんですが、基礎だけあっても家として住めない、という話。

内装や外装にあたるのがアイソレーション種目。
サイドレイズ、アームカール、レッグカール、カーフレイズ、フェイスプル……。
このあたりを組み合わせて初めて「見せられる身体」に近づくと感じています。

健康・体力維持目的なら、BIG3以外でもいい

ここはあまり語られない話なんですが、健康目的や体力維持なら正直BIG3にこだわる必要はないと思います。
マシン中心のメニューでも十分だし、フォーム習得のハードルが低い。
腰や膝に不安がある人が無理してデッドリフトをやる必要はないんですよね。
国立スポーツ科学センターでも個人の体力レベルに応じた運動プログラムの重要性が示されている通り、自分の身体に合った種目選択が大事だ。

この話はフォームの重要性を軽視する人が伸びない理由でも触れていますが、自分の身体に合わない種目を根性で続けるのは長期的には損でしかない。

実際のメニュー例:BIG3+補助種目の組み方

参考までに自分が今組んでいるメニューを晒してみます。
週4日の分割で、部位ごとに分けています。
何回通うのが正解かは目的別の最適な通う頻度にまとめました。

胸の日
・ベンチプレス 4セット(メイン)
・インクラインダンベルプレス 3セット
・ケーブルフライ 3セット
・サイドレイズ 3セット
・トライセプスエクステンション 3セット

脚の日
・スクワット 4セット(メイン)
・ルーマニアンデッドリフト 3セット
・レッグプレス 3セット
・レッグカール 3セット
・カーフレイズ 4セット

背中の日
・デッドリフト 4セット(メイン)
・懸垂 3セット
・ベントオーバーロウ 3セット
・フェイスプル 3セット
・アームカール 3セット

見ての通り、BIG3は最初にメインとして置いています。
ここが一番エネルギーを使うし、フォームの集中力も必要だから疲労する前にやる。
週4日の分割を回すなら休息日の科学的な重要性も合わせて押さえておきたいところ。
補助種目はBIG3で刺激しきれない部位を埋める役割で組んでいます。

ちなみに自宅トレ派の人はバーベルBIG3の代替をどうするか、という別問題があります。
2年前にホームジム一式を30万円ほどで揃えた立場としては自宅トレーニングとジムトレの決定的な違いとはに詳しく書いたので、そっちも読んでみてください。

よくある誤解Q&A

Q. BIG3の重量=筋肉量?

イコールではないんですよね。
ベンチ120kg挙げる人が全員胸板ぶ厚いかと言うと、意外とそうでもない。
フォームの巧さ、アーチの深さ、体格差でかなり変わってきます。

筋肉量を増やしたいなら重量だけじゃなく「総ボリューム(重量×回数×セット数)」で考えた方がいい。
加えてマインドマッスルコネクションを意識できると、同じ重量でも刺激の入り方が変わってくる。
これは結構重要なポイントだと思います。

Q. BIG3やらないと男じゃない?

知らんがな、と言いたい。
そういうマッチョイズム的な圧は本当に要らないと思っています。
腰や肩に既往歴がある人はデッドリフトやベンチで無理しない方が絶対いい。
マシンベンチやヒップスラストでも筋肥大は普通に狙えるので。

Q. BIG3だけで細マッチョになれる?

なれるっちゃなれます。
ただし体脂肪率を落とす必要があるので、筋トレより食事管理の比重が大きい。
BIG3は燃費の悪い種目なのでカロリー消費の意味でも悪くないんですが、結局は食事の方が支配的というのが3年やってきた今の実感です。

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